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何で飯島くんはあたしの好きは受け入れてすらくれない癖に、愛咲ちゃんのはあっさりと迎え入れているんだろう。
ライバル…とまで行けるほど対立はしていないけれど、それでもそれに似た愛咲ちゃんの存在があたしよりも遙かに上の立ち位置にいて、妙に卑屈な考えが頭をよぎる。
別に、好きになって欲しいなんて言ってない。
少なくても、あたしは飯島くんを見てるよってことくらい伝わっても良いはずなのに、飯島くんはあたしだけ頑なに拒否してる。
自分でも気づかないうちに何かとんでもないことでもやらかしたのだろうか。
飯島くんに嫌われるような何か――…
「………」
出会って初っぱな告白の所為で安眠を妨害した。
自転車事故を起こした。
岳先輩の件で騙されたことで迷惑をかけた。
夜中、雨降ってきてたのに連れ出した。
……。
お、思い当たる節、結構あるな…。
机に突っ伏したまま、自分の不甲斐なさを思い知ってさらに落ち込んだ。
今更のことだけれど、あたしには飯島くんの彼女、とかそういうのに相応しい何かって何も持っていない。
好きになられるような要素すらない。
寧ろ迷惑かけるだけの足引っ張るただのクラスメートだ。
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