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「にしても、風花ちゃん健気だよなー。
よくこんな男、好きでいられるよ」
「俺、空よりはモテるつもりだけど。」
空の嫌味に反応してそう告げると、岳がそれに同意するように「確かにな」と頷いた。
杏奈がそれを見てクスリと笑う。
「はっ、岳なんかオマエ、杏奈以外にモテてねぇじゃん」
「はぁ?何言ってんだオマエ。
俺は女とっかえひっかえしてるけど」
「自慢にならねぇよ
海は、風花ちゃん以外見えてねぇしな」
「しょーがないじゃん。
それ以外の女可愛く見えない」
「………」
俺の言葉に、残り三人が押し黙る。
じろじろと不審者を見るような目で俺を見てきたから顔を顰めた。
「なに。
その異質な物を見る目は」
「いや……。
オマエよく恥ずかしくねぇな、そういうこと言うの」
「いや、本心だし」
「うわ、かゆいっ!
海がすんげぇ、甘くて気持ち悪いっ」
「はぁっ!?」
空が全身をかきむしるマネをするから、いらついてベッドから飛び降りて、後ろから首を絞める。
ギブギブと、俺の腕の中で空がうめいた。
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