2482人が本棚に入れています
本棚に追加
/675ページ
「んー、杏奈には会わせたくないかな」
『えっ?なんで…』
「それなりにはイチャイチャするつもりだから」
風花の語尾に被せて即答すると、風花が言葉を詰まらせた。
あぁ、きっと真っ赤なんだなと簡単に想像が出来る。
出来るから会いたい。出来るから見たい。
「それでもいい?」
『……わっ。
そ、それ聞きますか…』
「うん」
返事だけでどうかしてるほど甘ったるい声が出た。
イヤだな、こんな俺は誰にも見せたくない。って本当にそう思うのに、何故か風花にだけは見て欲しい。
いや、そういう俺も受け入れて欲しいっていう方が正しいかもしれない。
『――い、良い…、です、よ』
「へぇ、許可しちゃうんだ?」
『し、します……っ!』
「うん、じゃあ思う存分俺が好きなようにするね」
『いやっ、あのっ、て、手加減お願いしますっ!』
「大丈夫、ちゃんと可愛いがってあげる」
『………っ!!』
ていうか、あんたを前にして可愛がらないなんて、そんな選択肢俺にはないんだけど。
だけど俺の彼女は、若干天然入ってるからそんなこと気づいちゃいないんだ。
最初のコメントを投稿しよう!