番外編01

11/11

2482人が本棚に入れています
本棚に追加
/675ページ
あの頃、キミの文字だけが俺のモノだった。 そして、今はキミの声が俺のモノ。 あと何年したら、キミの存在が手に入るのかな。 でもきっとそれは叶わない夢なんかじゃない。 そして思ったより近い未来。 どうやって言葉にしよう。 どうやってキミを手に入れよう。 でもきっと計画なんかたてたって上手くいきやしないんだろうな。 いつかきっと根を上げるのは俺の方なんだろう。 好きで好きで、計画も策略も全部ふっとんで、「君が好きだから欲しい」って本能のままにそう言ってしまうんだろうな。 ……それが分かってて、悔しい。 悔しいから。 『あ、あの飯島くん……。 携帯代がすごくかかっちゃうんで、そろそろ……』 「まだダメ」 ……ちょっとくらい、いじめてもいいでしょ。 どうせ俺の全部、あんた掻っ攫ってるんだから。 [END]
/675ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2482人が本棚に入れています
本棚に追加