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あの頃、キミの文字だけが俺のモノだった。
そして、今はキミの声が俺のモノ。
あと何年したら、キミの存在が手に入るのかな。
でもきっとそれは叶わない夢なんかじゃない。
そして思ったより近い未来。
どうやって言葉にしよう。
どうやってキミを手に入れよう。
でもきっと計画なんかたてたって上手くいきやしないんだろうな。
いつかきっと根を上げるのは俺の方なんだろう。
好きで好きで、計画も策略も全部ふっとんで、「君が好きだから欲しい」って本能のままにそう言ってしまうんだろうな。
……それが分かってて、悔しい。
悔しいから。
『あ、あの飯島くん……。
携帯代がすごくかかっちゃうんで、そろそろ……』
「まだダメ」
……ちょっとくらい、いじめてもいいでしょ。
どうせ俺の全部、あんた掻っ攫ってるんだから。
[END]
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