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ブー…
ブレザーの中にあるあたしのガラケーが小刻みに震えて、あたしに振動を伝える。
開くと同時にメール受信の知らせが画面に広がった。
『受信。飯島岳』
そっけない、それだけの文字が面に出る。
だけど、それがあたしに甘い幸せをくれた。
内容は開けずとも分かっている。
『ありがと』
と、そっけない文字だと言うことは。
『好きです』
それを伝えて、もうどれだけの年月がたつだろう。
半年は優に超えている。
希望なんてないかもしれない。
そんなこと、知ってる。分かってる。
でもいい。
あたしは、この人が好き。
飯島くんと同じ名字の、一つ上の学年の。
この優しい人が好き。
この人が、好き。
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