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しかし、このように母さんが有給をとって帰ってくる時は大抵何かがある。
和人「母さん、何か隠してない?」
雫「え? え~・・そ、そんなこと、ない、よ?」
やはり何か隠している。
和人「家にあるプリン、全部食べちゃうよ。」
雫「そ、それはだめ~!!」
和人「じゃあ、教えて。」
母さんはあきらめたように話を始めた。
雫「実は、ここの病院にいる女の子の親御さんが事故で亡くなっちゃって、うちで引き取ることになったのよ。」
和人「・・・はぁ。」
雫「で、これから、和人くんにはその子に会いに行ってもらいたいと思います。」
和人「・・・・・はぁ~!!」
雫「病室は202だから、じゃあ私は色々手続きがあるから、あとよろしく。」
そう言い残すと駆け足で母さんはこの場を後にした。
和人「ちょ、ちょっと、母さん!。」
俺はその場で大きくため息をつく。
和人「・・・仕方ない、行くか・・」
俺はもういちど大きくため息をつき、母さんに指定された病室へと向かう。
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