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一回なら負けてもいいか。
連勝する主人公なんてつまらないだろ?
そんな考えが吹き飛ぶ程ににゃんこの穴の中はおぞましかった。
男女関わらずコスプレしてる奴らが跋扈する世界、俺がここにいること自体酷く場違いな気がする。
いや、場違いなんだろうな
背中を伝う冷や汗の量は最早僧が修行出来る程に達している。
「さぁ、みーたん行くお!」
誘導と言うよりは半ば強引に腕を引かれる。
「い、痛いですよぅ」
嫌なことはなるべく後回しにしたい、俺は必死の抵抗を試みる、が・・。
「モモカのコスプレ服は人気だから早くしないと売り切れてしまうお!急ぐお!」
逆ギレされるこの始末、だから、てめぇは彼女が出来ねぇんだよ!
心では悪態をつくが、まだご機嫌を取り続ける必要がある。
「あうう・・ごめんなさいです」
素直に謝り、引かれるまま俺はモモカのコスプレ売り場に向かった。
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