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「実際には、セロテープか両面テープなどで貼り付けたと思います。それでも十分なスペースはありますから」  店長はそう言うと、マイクロSDを取り出し、自分の携帯に戻す。そして、ルーペを取り出すと、 「ほら、見てください。裏蓋の裏面にテープを貼っていた痕跡が残っていますよ」  店長の言葉に色めきだつように、大野刑事は身を乗り出す。店長から裏蓋とルーペを受け取り、裏側をのぞき込むと、 「本当だ」  大野刑事はそうつぶやき、石榴刑事に一式を回す。 「そのマイクロSDはいったい何ですか? それに、なぜマイクロSDだと?」  石榴刑事がルーペをのぞき込んでいる間に、大野刑事は店長に尋ねる。
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