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「何だよ、脱がなきゃシャワー使えないだろ」
僕は目をそらして、
「…早く入りなよ」
「ああ、そうする」
雅人がユニットバスを使ってる間、僕はドライヤーとアイロンで、彼の服を乾かそうと悪戦苦闘した。
こんな事している自分をお人好しすぎると、ため息をつきながら…
☆★☆
「ハァー、やっぱり乾かないな…」
せめて近くにコインランドリーでもあれば…
「立花、お前も使えよ。体冷えちまっただろ」
背後で雅人の声がした。
振り返ると、腰にタオルを巻いただけの姿…
どうしょう、まだ何も乾いてない…
僕は和室の方から毛布を持って来た。
「とりあえず、これ使って」
目を合わせないよに、毛布を渡す。
「色々悪いな」
雅人が毛布を肩に掛けたので、僕は少し安堵した。
「あのさ、僕が着替え取りにいくよ。服、かわきそうにないし…ホテルどこ?」
「行かなくていい!着替えなんかどうでもいい」
「…何でさ?」
雅人は突然その場に土下座した。
な…??
「頼む立花、オレをここにおいてくれ。」
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