空の青と海の蒼

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久し振りにゆっくり話せて、気持ちが高揚したせいか、眠れないまま朝になった。 僕の部屋は二階の角だ。 アパートの名前は、皮肉にも『フォレスト』 雨が降らないうちに空気を入れ替えようとカーテンを開ける。 何気なくアパートの入り口を見下ろした僕は、ギクリと心臓が跳ねるほど驚いた。 (まさか…) 駐車場付きアパートの敷地を囲う低いコンクリートの塀。 その門の内側から、じっと僕の部屋…いや僕自身を見上げる人物が居る。 (幻覚だ…。あるいは、容姿がそっくりな他人の空似) ー藤田雅人 僕を奈落へ突き落とした奴… 何で? どうして… 動揺しながら、窓とカーテンを締めた。 少しの静寂の後、 『ピンポーン』 ドアのベルが鳴った。 落ち着こうとしても、動機が激くなる。 …… …… 確かめよう、同じアパートの住人かもしれないし … 僕はふらつきながら、ドアのチェーンロックだけ開けた。 「はい…」
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