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しばし沈黙。
お互いもくもくと着替える。
あー、やだなぁ。この沈黙…。
こういうとき、ほんと自分のボキャブラリーのなさに嫌気がさす。
一対一とかすごい苦手。ましてや初対面の人だし。何を話せばいいのかちっとも分かんないよ。
あー、もういいや。
早く着替えてダッシュで事務所に行こう!そんで、ちゃっちゃと朝の掃除を済ませて、今日締め切りの仕事を終わらせよう。そう意気込んで、私はお弁当袋をつかんで顔をあげた。
っっっっ!…(・・;)
先に着替えを終えていた彼女は、手を前に揃え、背筋をぴーんと伸ばして、さぁ行きましょうとばかりにこちらを向いてらっしゃった。
「あ、…あのー、この後のことって誰かに聞いてる?」
「いえ、どなたもまだいらしてないようでしたのでまだ何も指示は受けていません。」
そーか、そーなのね。
そーだよね。
ははは(笑)
グスン(T^T)
気をとり直して。
「じゃ、事務所まで一緒に行きましょうか。」
「はい、ありがとうございます」
さすがに新入社員をほっとくわけにもいかず、私たちは一緒に事務所へ向かった。
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