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たんぽぽ組のドアを開け、
「おはよーございまーす」
といいながら中へ入ると、その日はちょうど2号の担任の先生が早出でいらしていた。
「あっ、inoさん、おはようございます。2号くんもおはよう!」
2号は、自分の先生が早出で来ていたのが嬉しかったのだろう。
少し、照れながらもおはようの挨拶をした。
後ろを振り向くと、入り口で突っ立ったままのれおくん。
そっと背中に手をあて、中へと導いた。
すると、先生が
「inoさん!れおくんどこから来ました??」
と急に慌てた様子で私に聞いてきた。
どこからって…(苦笑)
そんなとんでもないよーなところから来たような言い方しなくても。
でもその質問に私もつい、
・
「今日もお兄ちゃんとお姉ちゃんと一緒にきましたよ。」
と、「も」を無意識につけてしまった。
しまったなと思ったが、私のその言葉に先生は、
「…そうですか。あ、みさきちゃんは?
」と気にもせず、次の質問をしてきた。
「みさきちゃんは、1号と一緒にいま自分の荷物を置きに行ってますよ。」
「そうなんですね。inoさん、わざわざありがとうございました」
「いえ、べつに。」
先生へ引き渡したことで、私も少なからずほっとした。
2号のバックから、お便り帳や着替え、タオルなどを出して指定の場所へと置いていく。
2号のクラスはこのたんぽぽ組なので、移動せずにすむのはラッキーだ。
でもいつもより時間をとってしまったので、手の動きを早めながらも、先生とれおくんのやりとりが気になって、横目で様子を伺っていた。
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