【11】虎太郎と謎のおじさん

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メッセージの内容を確認してみると、 『認証ありがとうございます。地域で検索してメールしてみたんですけど仲良くしてください(^^) ただ会社の事情でここではやりとりが難しくなってしまったので、ラインでやりとりしませんか? ラインIDは、×××××××です。 ラインやってなかったら、気軽に直でお願いします! ××××××softbank.jpです。 よろしくね!』 ご丁寧に長々と綴られたメッセージは、 逆に怪しさを増す内容のものだった。 どーゆうことだ? 会社の事情? Facebookができない? しかも簡単に、ラインIDとメアドをどこの誰かも分からない人に送るなんて。 んー…。 しばらく携帯を手にしまま考え込んでいると、隣に座っている姉ちゃんが不思議そうにのぞき込んできた。 「どうしたの?眉間にしわ寄せて。」 「んー、ちょっとね。虎太郎から。」 「???虎太郎?」 「そ、怪しいイケメン」 「なんじゃそりゃ?」 そこで姉ちゃんにFacebookからの友達申請者であることを話した。 「で?友達になったわけ?」 「うん、いちおうね」 「それでなにを悩んでんの?」 「ここでのやりとりが難しいからラインでメールしようだって。」 「へぇー。どーゆうつもりだろうね。なんかおもしろそうじゃん。メールしてみれば(笑)」 おいおい、姉よ。 簡単に言ってくれるでないか。 というより、おもしろがってるだけだろう。
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