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おにぎりやお弁当が陳列してあるコーナーはレジの近く。
ふと、店員さんへ目がいった。
あ………、寝てる……。
歳は二十代後半くらいだろうか。
手を前に組んで、体全体をうしろの棚に預けるような形で彼は目を閉じていた。
おにぎりをふたつカゴに入れる。
そしてまた店員さんをみる。
まだ目を開ける様子はない…
こんなに近くにいるのに、気づかないなんて本気で寝てんのか?
少し場所を移動して、しばらく様子を見てみるが、やはり目は閉じられたまま。
おいおい。
長すぎるだろっっ。
すると。
ピンポンピンポーン♪
別のお客さんが入ってきた。
さすがに起きるだろうと、すかさずに彼に視線をうつす。
でも。
……………起きない…。
そして、またひとり。
ピンポンピンポーン♪
それでも彼の瞼は閉じたまま。
いい根性してるなぁ。なにしたんだ昨日の夜?夜更かしでもしたのかい。
よし、少しびっくりさせちゃうか。
私に小さないたずら心が芽生えてしまった。
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