【12】コンビニ店員

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そっとレジの前に立つ… やはり起きる様子はない… ドンっ!!! 勢いよくカゴを置いた。 当然。 ビクッとして慌てて起きた店員。 一瞬ここがどこだか分からない様子で、 キョロキョロ辺りを見渡した後、 挙動不審のまま 店「いっ、いらしゃいませっ!!!」 と、ひっくり返ったような声でそう言った。   思わず吹き出しそうになったが、いたって冷静な表情で彼を見つめた。 (悪趣味です、よい子はシテハイケマセン) ピッ! ピッ! ピッ! 二人の間に異様に響くバーコードの音…。 突然現実の世界に引き戻された彼は、まだ頭の中が錯乱していたのだろう。 店「あっあ…温めますかっ!!?」 ようやくちゃんと目が合った。 でも今度は私が固まった。 彼が手にしているのは炭酸ジュース… え? …爆発するょ(・∀・)… 店「はっ!! す、すみませんっっ、これじゃないっ!あっあ…あたためますか!」 慌ててジュースをカゴに戻すと、今度は水戸黄門の紋所のように、おにぎりをがっしり掴んで差し出した。 ちょっ…潰れるしっ。 i「や、いいです……」 彼は軽く頷くとそのままレジを続けた。 精算を済ませて立ち去る頃には、彼もだいぶ落ち着きを取り戻したようで。 「ありがとーございましたー!」 と言った彼の表情は少し和らいでいたようにも思う。
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