ディライト中で(いかにして震災を生き抜いたか)

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「津波はその後で。」 「そうだ、俺たち住んでいた所には戻れなくなっていた。」 「うちの目の前の川も海の魚も川の魚も河川敷きに打ち上げられ、まるでお互いに争ったような光景でした。」 「本当にね.津波は人も喰ってね、私たち運良く助かったけど。」 娘夫婦に分譲地の建て売りに住ませ子供たちも同じ所に住んでいたのが不幸中の幸いだ。」 「うちのとうさん仕事はたまたま夜で家で寝ていてね、私は慌て起こしすぐに娘の所は大丈夫かと思ってね。」. 「それで家を出たのですね、運が良かった。」 「娘の家は少し高い所だけから子供たちも助かったの。」 「と言いますと。」 「娘の家の前と後ろまで波か迫って来たよ。」 「そう言えば海からそんなに離れていないんですよね。」 「本当に運が良かったとしか言いようないね。」 「自分であの近くを車で見て歩きましたが、東南アジアのジャングルやアメリカ中西部の砂漠地帯などは日本では見られない光景、それがこの近くにあるとなりますとゾーとします。」 「私は車や船が流され、道路に船、田んぼには車。」
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