ディライト中で(いかにして震災を生き抜いたか)

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そう言えばこの地区の火葬場は海の近くにあった。 「当然、あの時はその近くにあったお寺も津波で破壊されましたからね。」 「寺の屋根は銅板で全部出来ていて、屋根の真ん中に亀裂が入り銅板の中には瓦がぎっしり詰まってましたね。」 「そう,私達がね見に行った時,市役所の人が行ってたけどじめじめから6,7メートルはあると言ってだけどね。」 「全部,銅板で出来てるなら瓦は当然他の家の物でしょうから。」 「火葬場は全部最初使えなかったと聞いたけどね。」 「寺も火葬場も津波の被害受けては,死んだ人も仏様にすがる以外はないね。」 「ところで以前住んでいた所は。」 「集団移転と聞いたけど、まだ本決まりではないと言ってたね。」 「自分も市役所の同級生と連絡をとりました。 聞いた話ですけど,津波の被害は全壊。半壊、一部損壊、分けられたそうですね。」 「うちは全壊でね、この仮説の隣は少しうちとは離れたどこで半壊みたいよ。」 「どこが違うんです。」 「地面から1メートルの高さで津波が来たところ支援予算で家屋の解体をできるとか。」 「1メートルも海水ではね。」
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