あの日の約束

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幸一「嘘はやめてくれよ…俺、頭悪いけどそのくらいの事はわかるんだぞ…」 「泣いてなんか…泣いて…」 「今はとにかく泣きまくれ… 俺も、一緒に泣いてやるから… 茜の悲しみを作ったのは俺なんだろ…」 「…ゴメンね…」 茜は、そう言ってしばらく泣き続けた。 茜「ゴメンね…もう落ち着いたよ…」 「そうか。良かった。」 幸一は、茜に軽く微笑んだ。 幸一「一つ聞いて良いか?茜は本当に俺なんかが彼氏で良いのか?」 「じゃあさ、そういうこともう聞かないように約束しない?」 「どんな約束?」 「1.いろんな人と仲良くすること! 2.お互いに信じ合うこと!」 「フフ。 なんだそれ。」 「笑わないでよ。 ちなみに言うとね2つ目の意味は幸ちゃんは簡単に死ぬような人じゃないから信じるって事も入るんだよ。」 幸一は、凄く驚いた。 でも、その驚きには嬉しさと茜を彼女した安心感があった。 「じゃあ、俺も約束するよ。 俺はもう生きるに対して諦めない。 そして、茜を幸せにする!」 「うん!」 「もう遅いし帰るか?」 「そうだね。 もう、夜の7時だね。家がこうも近いと何かと楽だね。」 「俺、この公園お気に入りなんだけどなんか悪口言われてる感あるな。」 「そんなことないよ!」 「わかってるよ。」 幸一たちは、公園を出て家に向かった。 茜「今日はありがとね。そしてこれからも宜しく。 いい? 私との一つ目の約束守ってね!」 「わかってるよ。じゃあ、お休み。」 「お休み。」 そう言って、2人は家の中に入った。 -次の日- 幸一は、約束を守るためまずは倉石のとこに行った。 この時間なら教室だ。 「倉石…昔のことを謝りたい。」 「なんだよ。今更…」 「不良グループに売ったのは本当に悪かったと思ってるんだ。」 倉石は、横山の胸ぐらを掴んだ。 「……!」 「殴るなら殴れよ…茜のために覚悟のうえで来たんだ。 それにここは教室。下手したら俺は頭を打って死ぬことになる。」 「つまらない覚悟だな。 別に、そんな咎めはしないよ。 クラス委員会の人間がそんな仁義紛いは出来ないよ。」 「仁義紛いって…散々俺のことを殴ってたよな。」 「それは!…まぁ…少しは許せないとこがあったんだよ。 第一、こうして呼んだ時点でなんのことでどうしたいのかは予想ついてたんだよ。」 「じゃあ、それ以外のことだったら?」 「さぁ?そんときにならないとわからないさ。」 「違いないな。」
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