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「まぁ、一応どうしたいのか聞くよ。」
「仲直りしようぜ。」
「そうだな。
今度は、親友でいてくれるよな。
心臓のことはわかってるよ。」
「また宜しくな。
でもさ~茜を通してわかったよ。
生きてる以上は人の関わりを絶ってはダメだって。」
「出会ってまだ3日目か?」
「そうだよ。」
「もう、名前で呼び合ってるのか?」
「そうだよ。
でも、茜は俺のこと幸ちゃんって言ってるけどな。」
「幸ちゃんって…ハハハハハ!
面白いなそれ。
じゃあ、俺も幸ちゃんって呼ぼうか。」
「冗談じゃねぇよ。鳥肌がとまらなくなったら慰謝料請求するぞ。」
「冗談だよ。
普通に幸一ってよぶよ。
それより、幸一の彼女さんはどういうやつなんだよ。」
「まぁ、変なやつだな。」
「じゃあ、似たもの同士だな。」
「誰が変人だよ。」
「まあまあ。
でも、そっかあの幸一に彼女か。
俺も負けられないな。」
「じゃあ、そろそろ人が来るから俺は適当にどっか行ってるわ。
透は、いつも通り花瓶の水でも取り替えてろよ。」
「了解。」
幸一は、誰にも見つからずに体育館の裏で授業が始まるのを昼寝をして待っていた。
そうしたら、茜が来た。
「何やってるの?」
「昼寝だよ。昼寝。」
「倉石くんと仲直りしたの?」
「したよ。
全く、昔から勘の鋭いところは変わらないんだよな。
おかげさまで話しが早く終わったけどな。」
「そっか。
また殴り合ってるのかと思った。」
「言っとくけど、俺は喧嘩屋じゃないぜ。
それにいつもやってくるのは向こうからだ。」
「最終的には、幸ちゃんもやってるじゃん。」
「さぁ?そうだったか?」
「自分の事棚に上げない!」
「は~い。」
「はいは伸ばさない。」
「了解。」
「もう幸ちゃんは!」
「でも、茜には悪い事したな。
転校早々、ドタバタさせてさ。」
「別に、そんな事はないよ。
私、そういうドラマチックな展開とか好きだもん。」
「そうやってプラスに考えられるって凄いよな。
俺なんか絶対考えられないもん。」
「そうじゃないと生きるのがつらくなるんだよ。」
幸一は、茜の俯く顔を見て少し言葉を失った。
「…そっか。
そういえば今何時だ?」
「今?8時40分だよ。」
「もうそんな時間か…
教室行こうぜ。」
「うん。わかった。」
2人は教室に向かった。
遅刻はしなかったが結構時間ギリギリだった。
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