あの日の約束

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「そんなこと言ったら茜ちゃんに悪いよ。」 「ハハ。 そうだな。 それより、なんでそんなこと聞くんだ?。」 「それは…」 茜と倉石が来た。 「2人とも、いたんだな。 2人は、土産買ったのか?」 「私は、買ったよ。決めるのは早い方なの。」 「俺は、まだ機会あるから買ってないよ。 茜は、それ何買ったんだ?」 「私は、紅芋タルトっていう…まぁ、なんかおいしそうだから買った。」 「まさか、1人で5箱全部食うのか?…」 「そっ!そんなはずないでしょ! 親戚に一個ずつに…亡くなったお父さんに一個…かな…。」 「亡くなったって…そうか…。なんか悪かったな…良いの良いの!私が言わなかっただけだから! そんな事よりさ~楽しい修学旅行なのに暗い顔はなし!」 「おう!分かった。倉石たちにも暗い話し聞かせて悪かったな。」 「俺たちの事は気にするな。 お前の過去を知ってるから何も言わないよ。 だが、相談ならいつでも受けるぞ。」 「おう。ありがとうな。」 幸一は一旦俯いたあと顔を上げ笑いながらそう言った。 幸一のなかでは、倉石に詳しく話すか迷っていた。 誰も困らせたくないのと友という存在を信じたいの2種類の気持ちが交錯していた。 「そうだ。写真撮ろうぜ。 幸一、カメラはちゃんと持ってるんだろ?」 「あ~。もちろん持ってるぜ。」 「じゃあ、タイマーにして撮ろうぜ。 まだ、時間あるし飛行場バックでさ。 良いポジションを見つけるのは幸一に任せるわ。」 「倉石…お前な~…そういうのは言い出しっぺが見つけるんじゃないのか?…」 「お前の写真凄いんだからプロもどきに任せるのが一番だろ?」 「もどきってな~…お前、頼むならちゃんと頼めよ…。 まぁ、良いけどさ…。」 「もう!2人ともまた喧嘩?」 「喧嘩じゃねぇよ。」 「フフ。 なんだか楽しいね。」 「穂波…お前、人との言い争い的なもの見るの好きな類か?…」 「もう!倉石たら!そういうのはないよ!」 「こら!喧嘩はダメ!」 倉石と穂波は息を揃えて、 「喧嘩じゃないよ!」 「仲良いじゃん。」 幸一は、驚いた感じで言った。 「まぁ、いいや。 撮るなら早く撮るぞ。 時間と俺のカメラの機嫌メーターが減っちまうからな。」 「お前のカメラそんなもんが付いてるのか! 凄いな!」 「倉石、頭良いんならそう言うの信じるなよ!」 「いや~…そんな事言っても他の2人は信じてるぞ。」
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