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「だったら、俺には使うなよ。」
「え~なんで良いじゃん。」
「良くない!」
「それにしても、私と最初話したときとは大違いに表情が違うね。」
「う…うるせぇやい!」
茜の言うとおりだった。
幸一は最初のときより表情が1つ作れるようになった。
俺は、このとき思ったんだ…もしかしたら、こいつになら俺を変えられるんじゃないかと…
「つうか、お前、頭の上に葉っぱが乗ってるぞ。」
「え!?嘘!どこにもないじゃん!」
「ばっかが見る~。」
「騙したな~!」
「さっき、からかったお返しだよ。」
「うぅ~…」
俺は、このとき久しぶりに笑った。
茜は、恥ずかしがりながらも笑っていた。
このとき茜が凄く可愛く見えたんだ。
俺は、今はまだこの気持ちがなんなのかわからなかったんだ。
「じゃあ、一緒に帰ろうか。」
「しゃあねぇから帰ってやるよ。」
2人は、からかい合いながら家に向かった。
そして、家に着いて2人は「また明日」と言って入っていった。
―翌日―
幸一が、朝起きて飯食って歯を磨いて顔を洗って制服に着替えた。
ここまでは、いつもの日常と同じだ。
今日から違うとこは一緒に学校に行く人がいるという事。
幸一が扉を開けたら茜が待っていた。
「お前、来るの早いな。」
「横山君が遅いんだよ!今から行ったら遅刻ギリギリだよ!」
「だったら、1人で行けば良かっただろ。」
「そういう問題じゃないでしょうが!」
「じゃあ、どういう問題なんだよ…。」
「遅刻ギリギリなんてもってのほか!そして、女の子1人で行かせようする根性が間違ってる!」
「いや…まぁ~…遅刻ギリギリは問題だろうけど学校くらいは1人で行けるだろ…」
「いけないよ!だって…1人は寂しいんだもん…」
茜は暗い顔をし始めた。
幸一は、ため息をつきながら、
「わかったよ…じゃあ、今度から時間決めて行こうぜ。」
「うん!じゃあ、7:45に出てきてね!」
「は!?7:45?早すぎるだろ!」
「早くないよ!普通だよ!普通!じゃあ、待ち合わせ時間は決まったし行こうか!」
「いくのはいいが喧嘩してる間に遅刻になったぞ。」
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