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「え!?嘘!?ああ~…遅刻になっちゃった…」
「そう落ち込むなよ。遅刻の常習犯が一緒なんだぜ。」
「そういうこと自慢げに自慢しない!」
「自慢げに自慢しないってなんだよ…聞いた事ないぞ。」
「良いじゃん!茜専門用語なんだよ!」
「茜専門って…フフ。面白いな。」
「またからかわれたし。」
「まぁ、良いじゃん。
それより学校行くんなら行くぞ。
もしくは、置いていく。」
「意地悪しないでよ。行くよ!行く!」
2人は学校に向かった。
その途中の公園で2人は立ち止まった。
茜は、
「そういえば、あのときもこの公園にいたよね。」
「いたよ。
それがどうかしたのか?」
「カメラ持って何撮ってるのかなと思って聞こうと思ったの。」
「あ?別に対したものは撮ってないよ。ただ、撮りたかったから撮ってただけだよ。」
「ねぇ。フィルムの中身見せてよ。」
「え?別に良いけど…」
そこに写っていたのは只の木々しかなかった。
でも、どういうわけか只の木々でもとても言葉に表せないほど生き生きしてて迫力があった。
茜は、ただただその画像だけを見つめていた。
「?どうしたんだ?ずっと、同じ画像ばっか見つめて。
写真ならいっぱい撮ってるぞ?」
「え?ああ…うん…なんか良い写真じゃんと思って。」
「そうか。お褒めにあずかり光景でございます。」
「何?…改まっちゃって…違和感あるよ?…」
「つッ…洒落くらいわかってくれよ。」
「いや、凄いマジ顔だったからさ…」
「これが、普通だよ!」
「ふふ。また、幸ちゃんの以外な一面が見れた。」
茜は、照れくさそうに笑った。
また、最初に話したときと同じ感覚になった。
俺には、やっぱりこの気持ちがなんだか理解出来なかった。
「他の見てみ。」
「あ!幸ちゃんの写真だ!」
「あーーーーー!それはダメーーー!」
幸一は、カメラを取り上げた。
「え~。なんで!良いじゃん!見せてよ~。」
「だっダメに決まってるだろ!恥ずかしいんだよ!」
「ケチ~。」
「つうか、幸ちゃんはやめてくれない?」
「なんで?それこそ良いじゃん。」
「まだ、出会って間もないんだからそこまで親しげな呼びかけはまずいだろ。」
「幸ちゃんは、意外に律儀なんだね。
別に、そういうのに時間は関係ないんだよ。
私は、幸ちゃんって呼びたい。
幸ちゃんもお前じゃなくて呼びやすい言い方でいいよ。」
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