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「うわああぁあぁぁ!?」
連れてきた兵隊の一人が悲鳴をあげた。
何と彼の体に何かの生物が纏わりついていたのだ。そして
グキリ
鈍い音をたてて兵隊の首が後ろを向いた。
「あ…がぁ…。」
兵隊は変な声を出してぐったりとした。それが分かると生物は離れ、他の兵隊に向かった。しかも分裂して。
「なんだ!?」「逃げろ!!」「うわぁ!!」
兵隊達は逃げようとするが、皆々捕まる。そして先程の兵隊と同じ結末を迎えて息絶えた。
するとシグロが
「何してるんですかブレイさん?皆を殺して…児童虐待ならぬ兵隊虐待ですか?楽しいですか?」
冷静に。刃物を突き付けるようにブレイに呟く。
「な、何を言っているんだい!?何で僕が!?」
ブレイは自分じゃないと言うように反論する。
「だってさぁ…ブレイさんには攻撃してないじゃん?私の方にも来たけど高木が守ってくれたけど。」
その高木は今地面に倒れていた。
「最初に大将である貴方を倒せば、指揮がなくなってもっと殺り易かったんじゃないかと思ったので。」
シグロは更に冷静に。かつ刃物を増やすように言う。
「…ふふ…よく分かったね。」
ブレイは不敵な笑みを浮かべて言う。
生物達はブレイの左手に集まり、大きな剣になった。
「あれ?ハンマァじゃないんですか?」
「ハンマーねぇ…強ち間違ってはいないよ。」
ブレイは振り被って剣を降ろす。剣は鋭くなく、逆に鈍い感じだった。要するに肉体を斬るのではなく、肉体を叩き斬る、裂くようになっているのだ。
ブレイの大剣がシグロに当たる寸前、ブレイの体のバランスが崩れた。
ドゴォン!!
大剣はシグロの真横の床を抉った。
「手ぇ出すんじゃねぇ!!」
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