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白い少女はゆっくりと目をあける。暖かな光が少女の瞼をくすぐる。
白い彼女は目を覚ますと違和感を覚えた。それは全てが白く、色彩が無かったことにある。
あたりを見渡すと、ちょうど自分の後ろ側に階段を見つけた。それ以外には何も見つからず、自然と興味はその階段へと向けられた。
それは上へ上へと続く階段で、てっぺんが見えない。その階段はどこか神々しく、またひっそりと佇む古めかしさを感じるものであった。
自分のヒタヒタと歩くその音だけが木霊する無色無音のこの空間で、この階段だけが自分を導いている。
少女は先に進むために一歩を踏み出してその足をひっこめた。理由は自分の目線が初めて自分の体に移ったことにある。腕も脚もあり得ないほどに白い。
それはまるで人の体ではないかのような白。この空間と同じような白。
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