★秘密の告白

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四月二十五日。 今日の空は少し機嫌が悪そうに、厚い雲がかかっていた。 そんな今日、澪の頭の中には分からないことがあった。 それは昨日、稚尋に言われたことが原因だった。 稚尋に言われた言葉が頭から離れなかった。 『……お前、コバミが本気でお前のことフッたなんて思ってんのか……?』 そうならば、彼が私を本当にフッていないなら、理由は何? 思い出したくないけれど、私はハッキリ彼に言われた。 “付き合えない” どうせ、私はモテないただの泣き虫女。 それなのに。 『泣き虫姫』 桜 稚尋。 絶対私をからかってる。 澪の恋が実らなくなったのは、中学に入ってからだった。 小学生の頃から淡い恋を繰り返していた澪は、少しおませな女の子だった。 小学生の恋愛は、想いを伝えたらそこで終わり。 そんな恋だった。 「はぁ……」 澪は昔を思い出し、大きなため息をついた。 そんな時、突然、油断していた澪の両肩にズシリと負荷がかかった。 目の前には、長くしなやかに伸びる腕……。 まさか。 澪は恐る恐る振り返った。 「おはよ♪姫……」 顔の距離、わずか数センチ。 そんな距離に稚尋はいた。 突然の出来事に、一気に澪の心臓が跳ねる。 心音が加速する。 澪は本気で腰を抜かしそうになってしまった。
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