★秘密の告白

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「ワケわかんない……」 次第にペースを乱されていく。 その事実がなんだか無性に悔しかった。 やめてよ。 そう言いたくて、言えなくなる。 稚尋は澪を見下すように、腕を組んでいた。 物凄い威圧感。 きっと彼にとっては普通の行動なのだろう。 けれど、周りからしてみれば、明らかに機嫌が悪そうだ。 周りの視線に耐えきれなくなった澪は、稚尋に少し怒った口調で言った。 「もうっ!私行くからね!つきまとわないで!」 私のことなんて、何も知らないクセに。 澪は怒りを堪えながら教室に向かうために歩き出す。 突然だった。 「わっ……!?」 「うわ!?」 ドンッと鈍い音がして、澪は誰かとぶつかり、へたりこみながら荷物をばらまいてしまう。 今日はつくづく運のない日だ。 鼻を強打し、涙ぐみながら澪は顔を上げた。 「ご、ごめんなさいっ!大丈夫ですか!?」 「……いや、大丈夫」 知ってる声。 ふと視線を向けた先にいた人物に、澪は凍りついた。
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