吸血鬼の悩める日々

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それは、

施設に入り、教団指定の服に着替えさせられ、

色々研修を受けた後の、早めの夕食の席でのコトでした。

食堂の安いテーブルにガタガタ椅子。

刑務所か配給所？　みたいな食事風景です。

TVは、教祖様の奇跡DVDだけ垂れ流しです。

単調なマントラが、食欲を削いでくれます★

吸血鬼は、普通の食事も取れます。

ただ、必要な栄養は、血液から採取します。

クソまずい、野菜・雑穀だけの食事に、

げんなりしているのは、オレだけではあるまい……

ツアー客の小柄な学生風が、そそうをしましたよ★

ほら。案の定、

本日のシバ様のサディステック標的が決定しました。

ま。土下座・革靴舐めさせても、許さないなんて、

シバ、何様のつもりでしょうか。

単にセルフサービスで運んでた食器から、

水滴が垂れ、シバの御自慢な白い背広に、こぼれただけなのに。

入会書類にサインしてないから、まだ信者でもないのに。

ここ、ヤクザ社会？

カフェインは、神経を刺激するとかで、

白湯しか出してもらえないので、

安い湯飲み茶碗で白湯をすすりながら、

オレは、傍観・見物していた。