吸血鬼の悩める日々

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    ⑤ バスが、排気ガスと共に出発した。 迎えは10日後。それまでは、交通手段は一切ない。 この10日間は、陸の孤島。 「携帯は、有害な電磁波を発生させるので、  10日間はあずかります」 「Q様の許、清浄な生活を送りましょう」 教団服に身を包んだ男たちが、 セミナー参加者全員から、携帯電話を没収した。 バスが出発し、携帯電話が没収されると、 途端に、シバのにこやかな態度は、豹変した。 「汚れたクズ共! 整列しろ!!」 と、急にがなりたて始める。 ほんと、ナチ将校軍服コスプレしてそうな、嫌な奴だ。 罵られたり、踏まれるのが好きな奴相手に、やってやってくれ。 オレは、罵声浴びせられたら、 マジでキレますから(>人<;) 早く施設に入れろよ!! 暑いんだよ、日差しが。 一応、吸血鬼よ。オレは。 進化してるから、太陽の下、大丈夫だけど。 グラサンかけて紫外線カットして、メラニン影響削いでるし。 あら★シバ様が、セミナー参加者達に近づき、 ジロジロと値踏みを始めましたよ。 糖尿病を患っている、ふくよかな方達はスルー。 比較的、普通な学生風には、参加理由を聞いてやっている。 お客様なんだから、平等に悩みを聞いてやれよ。 比較的爽やかメンズには、参加理由を聞いている。 すり寄りながら、やたら、親身に。 まさか、こいつ、男色ですか? セミナーツアーに女子がいない理由って……Σ(゚д゚lll) こいつが、ツアーメンバーをセレクト? 「君は何故、このセミナーに参加したのかね?」 急に、シバに話をふられたオレ(+o+) 「……いや」   寄るな~。 オレは、心の中で、ムンクの叫び状態だった★ 「サングラスは外したまえ」 「これはちょっと……目の手術したばかりで。  手術のせいで、夢が絶たれて……(-"-)」 と、口から出まかせ言ってみました。 「そうか。辛い目に遭ったね。もう大丈夫。  Q神と、教祖様を信じれば、救われるよ。苦しみから」 「……」 ゲゲゲッ!!(>_<) 抱きつかないで(; ̄ェ ̄) こいつ、今夜、ぶっ殺す!!
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