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「んで調子はどうよ? 学校は行けるんだろ?」
兄貴はさも当然かのように聞いてくる。だが、そう聞かれると答えにくい。正直いうと、行きたくないのだから。
答えずに黙っていると兄貴が段ボールから正方形型の目覚まし時計をいくつも取り出し僕を囲うように飾ってきた。
何をしているのか聞こうとしたとき、兄貴は一つのスイッチを押した。すると、その時計から兄貴の声が流れてきた。低い声で起きろ起きろ、と呪文のように唱えている。
「……兄貴、なにこれ?」
「まあ見てろって」
言われたとうり黙ってみていると変化はすぐに訪れた。
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