36人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
というわけで…
「おぉ!!凄いでござるな!!」
結局、幸村の甘味に対する熱意に負け全員で夏祭りに来る事となった…
「あ~ぁ…あんなにはしゃいでまぁ…」
やや呆れ気味に佐助が呟く…
「凄かったからな…あると解った時のあの反応…」
それに政宗が遠い目をして呟き返す…
「お疲れ様…竜の旦那…」
キラキラと光り輝く幸村とは対称的に政宗の回りには黒い陰の気が渦巻いている気がする。
そんな政宗を佐助は慰める。
「しかし、人が多いな…」
そんな中で唯一冷静に物事を見詰めているのは小十郎だけであろう…
伝統があるだけに、かなり大規模な祭りなのだ。
数々の露店が書き入れ時とばかりに立ち並び賑わっている。
当然、人も半端ではない…
此所は、米沢城の城下にある大河の河原沿いである。
丁度山の裾野に広がっている為、川と山に挟まれた位置に存在する。
夜風の中に蛍が飛び交い、何とも夏らしい風情を醸し出している。
空には、宝石を散りばめたような星空が広がり祭りの会場を優しく照らしていた…
最初のコメントを投稿しよう!