珈琲牛乳一杯目

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ある日の昼、俺は椅子を傾け、机に脚を乗っけて窓の外。あの広々と何処までも続く青く澄んだ空を見て呟く。 「珈琲牛乳は最高だぜ」 「そうか、今は授業中だ」 隣の人からそんな連れない声が聴こえたがきっと幻聴だろう。 そう思いながら鞄から珈琲牛乳の紙パックを取り出し、紙パックの口を開けストローを刺して飲む。 黒板消しが飛んできた。 「甘い!珈琲牛乳に砂糖を5つ入れた時よりも甘いぞぉ!!」 「井田ァ!!授業中に堂々と飲み物飲むんじゃねぇ!!」 「生徒には敬語を使え!!そして珈琲牛乳を飲め!」 「お前にだけは言われたくねぇし逆だろ!!珈琲牛乳にどんな意味がある!?」 「甘さが広がる」 「口の中にな」 俺と先生のやり取りが口喧嘩に発展しかけている時、隣の人からボソッとツッコミを貰った。きっとこれも幻聴だろう。
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