珈琲牛乳一杯目

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そこで会話は途切れ、お互い喋らないままただ歩くだけの時間が続くなか、俺の喉を鳴らす音だけは規則的に鳴っていた。 もう直ぐ日が暮れる。 友達にバイバイしながら元気に走り去る子供の姿、家の前を過ぎれば夕食の匂いが漂う。 俺達と同じ様に学校から家へと自転車を漕ぐ制服の学生。そのまま遊びに行くのか道端で笑いながら談笑する学生の集まり。 飲み終わった紙パックを潰し新しい物を取り出す俺。 …―の意識が前触れも無く飛んだ。
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