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今夜の夢は広い草原で俺と雪乃が寝転がっている夢。
桜に囲まれた花園から花を摘んで花束を作って雪乃に渡している姿。
それを"嬉しい"と云って受け取る雪乃の可愛い姿。
そんな些細なことの一部一部が走馬燈のように流れ出す。
"逢いたい" "逢いたくない" 二つの思いが交差して、それぞれ別々の道を創り出す。
どうして雪乃は奴の元へいったのだろう。
あんな奴よりきっと俺の方が幸せにしてあげられるだろうに。
俺には無くて、奴にあるものは何だ?
頭か、身体か…情熱か。
憂鬱なまま朝を迎え、学校のエントランスに入ると、国語科の変態教師で有名な香椎蓮紀が仁王立ちしていた。
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