はつ恋

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「おはよう。カオちゃん。」 朝からこの顔なんて見たくない。 殺意が沸く位うざったい顔に叩きつけたような声をぶつけさせる。 「会いたかったよ。」 「俺は全然、会いたくなかったです。」 「ははっ。相変わらずつれないねぇ。」 「所でさ、最近、ユキちゃんとはどう?上手くやってる?」 この教師はどこまで知っているのだろうか。 勿論、生徒の事を理解するのは当たり前のことではあるけれど、 プライベートを覗き見るのは極めて犯罪行為に近いのではないかと思う。 この時、こういうケースに出くわした時、素直に俺は真実を言うべきなのだろうか それとも 何もわからないふりをして嘘を言うべきなのだろうか。 俺がとったのはそう、紛れも無く"後者"そのものだった。
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