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倒れていた連中のうち、1人が、フラッと立ち上がり、宗方君を見て威嚇します。
「テメエ、何しやがった!」
「さぁ?何かしたかなー?」
おちょくるような口調で笑って返す宗方君。
挑発してどうするんですか?
「君達こそ何をするつもりだったのですか?宗方君を取り囲み襲おうとしていたのを見ましたが。高等部2年の黒井、でしたか?」
私が口を挟むと、周りの状況に漸く気付いたようで、顔を引き攣らせてます。
「俺はっ、俺達はっ、折原に言われてっ!!」
「言われて?何をしようとしてたのさ!」
宮内君、物凄く怒っていますね。
そんなやり取りをしている間に、吉川君が倒れている連中を縛り上げ。
「後は君だけだけど」
そう告げています。
と。
黒井は開き直って、宗方君に殴りかかってきました。
「っ!!カノン!!」
隣にいた香山君が咄嗟に間に体を入れて、宗方君を背後に庇ったのですが……。
気付いたら黒井は地に伏していました。
黒井の背後で宗方君が立っている状態で。
「「えっ!?カノン!?何で!?」」
香山君と宮内君が仲良くハモりましたね。
彼等には速過ぎて見え無かったのでしょうかね?
確かにかなり速かったですし。
成る程、宗方君はかなりの強者と言う事ですか。
相手の力量を図れる位の。
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