事件は必ずやってくる?

12/14
前へ
/256ページ
次へ
倒れていた連中のうち、1人が、フラッと立ち上がり、宗方君を見て威嚇します。 「テメエ、何しやがった!」 「さぁ?何かしたかなー?」 おちょくるような口調で笑って返す宗方君。 挑発してどうするんですか? 「君達こそ何をするつもりだったのですか?宗方君を取り囲み襲おうとしていたのを見ましたが。高等部2年の黒井、でしたか?」 私が口を挟むと、周りの状況に漸く気付いたようで、顔を引き攣らせてます。 「俺はっ、俺達はっ、折原に言われてっ!!」 「言われて?何をしようとしてたのさ!」 宮内君、物凄く怒っていますね。 そんなやり取りをしている間に、吉川君が倒れている連中を縛り上げ。 「後は君だけだけど」 そう告げています。 と。 黒井は開き直って、宗方君に殴りかかってきました。 「っ!!カノン!!」 隣にいた香山君が咄嗟に間に体を入れて、宗方君を背後に庇ったのですが……。 気付いたら黒井は地に伏していました。 黒井の背後で宗方君が立っている状態で。 「「えっ!?カノン!?何で!?」」 香山君と宮内君が仲良くハモりましたね。 彼等には速過ぎて見え無かったのでしょうかね? 確かにかなり速かったですし。 成る程、宗方君はかなりの強者と言う事ですか。 相手の力量を図れる位の。
/256ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2100人が本棚に入れています
本棚に追加