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「ところでカノン、保健室に来た意味は?」
カノンが不快感を吐き尽くした所で聞いてみる。
「は?滝沢先生が言ったから来たんですよ?」
俺の言葉に、高村先生が何を言っているのかと言う顔をしているが、俺は念話でカノンに言われただけなんだよ。
すると、保健室に魔力を感じる。
ん?カノンが結界を張ったのか?
「なっ!?」
んん?
何故、高村先生が驚いてるんだ?
「話を聞かれないように結界を張ったので、内緒の話、しますね?」
悪戯っぽい笑みで言うカノン。
えっ!?
どういう事!?
「光哉は気付かなかった?高村先生からほんの少しだけど、魔力が漏れてるの。あ……光哉は感知、苦手だったっけ?」
は?
ポカンとしている俺。
焦った様子で此方を伺う高村先生。
「苦手ではないけど、此処では気にした事無かったな。一体どういう事だ?」
カノンを見て問いながら、高村先生の魔力を感知してみる。
「だから、高村先生も何らかの理由で魔力を持っていて、封じてるって事」
は?
「え、それって……ああ、確かに微かだけど魔力が漏れてるな……え?」
俺が首を捻れば。
「……何故、魔力の事を……。この結界と言い、あなた方は何者なのですか!?」
高村先生が睨み付ける様に此方を見て叫ぶ。
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