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「んー、ぶっちゃけると、僕は異世界人で、光哉は元勇者だよ」
「はぁっ!?」
カノンの言葉に驚く高村先生。
それはそうだろう。
「って、カノン!?それ言っちゃって良いの!?」
慌てて聞けば。
「言わなきゃ高村先生の事聞けないでしょうが?」
俺の心配を余所に、ケロッとして言うカノン。
「な、どういう事なんですか!?」
動揺する高村先生にカノンが答える。
「簡単に言うと、光哉は昔、異世界に勇者召喚されて、親友の僕の父が巻き込まれて、僕は向こうで生まれた、って話」
本当に簡単に言ったな……。
「……そんな!?……私以外にも召喚された人がいる……?」
その言い方だと……。
「高村先生も勇者召喚されたんだ?」
確認を取る為に聞いて見る。
「ええ……。12年程前になりますね。……滝沢先生は……何時頃?」
「俺は18年くらい前だよ。2年ぐらい向こうに居た」
「そんなにですか!?……私は1ヶ月程でした。でも、2人からは魔力を感じませんね?私、結構魔力感知は得意なんですが」
不思議そうに聞く高村先生にカノンが説明する。
「僕の封印具には魔力感知防止の魔法陣が刻まれてるからねー。光哉の封印具が父さまから貰った物なら、同じかな」
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