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「そうだな。此方に戻される時、陽真から貰ったよ。封じてない魔力も感知されない様に魔法陣を改良したからって」
「魔法陣、ですか!?そんな忘れられたものを使っているんですか!?それに封じてない魔力の感知も防止するとか……魔法陣を改良?」
俺が言った事に驚いている高村先生だが、此方も驚きだよ!?
「へっ?魔法陣を使ってない?……4年くらいで忘れられるのか?」
時間の流れは同じだった筈だよな?
その疑問にカノンが答える。
「召喚された世界が違うんだよ。まぁ、魔法陣の改良は父がチートだから、って言うしかないかな?」
「「違う世界!?」」
「そう。あの世界では、光哉が戻されてから勇者召喚した国はないよ。魔王は封印されてるし、前の召喚から15年以上空けないと世界が崩壊するっていうのは、周知の事実だし」
あ、そう言えばそうか?
「え……?」
高村先生も驚いている。
「僕の生まれた世界は『イリアメイラ』。高村先生が行った世界は?」
「え……『ミリアメリク』です。……本当に……違う世界、なんですね」
呆然とする高村先生。
「ふーん、『ミリアム』の世界ねぇ~。何、勝手に地球人召喚してんだか」
高村先生の言葉に、ポツリと呟くカノンだが。
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