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陽真よ、愛娘に何したんだよ?
昔、将来生まれた子供が娘なら溺愛してやるっ!って言ってた癖に。
「ふぅ、僕の封印具は、耳のやつ全部だよ」
ちょっとして震えが治まったカノンはそう言って髪で半分隠れてた耳を見せる。
「1対のピアスは見えてたけど、その上の2対のイヤカフ、って!!どんだけ封じてるんだ!?」
思わず叫んだ俺に、何驚いてるの?って顔で答える。
「んー?全部で400分の1?だから0.25%に抑えてる事になるのかな?ピアスがそれぞれ5分の1にして、イアカフがそれぞれ2分の1にするから……」
「「はい!?」」
「いや、さっきから魔法バンバン使ってるよな!?それだけ抑えてて余裕って……親子揃ってどんだけ魔力量が多い!?」
あ、また叫んじゃったよ。
もう驚かされっぱなし。
「や、だから修行がね……」
……はーるーまー!?
カノンがまた震えてるけど!?
俺は落ち着くように、カノンの頭を撫でた。
一瞬吃驚したけど、大人しく撫でられている。
奇妙な顔をしているのを見る限り、あまりこう言う扱いは慣れて無いみたいだなぁ。
子供扱い、されてこなかったのか?
彼方は強者なら歳は関係無いもんな。
たとえ子供でも、嫌でも大人に混じって仕事をする事になる。
甘えは許されない、厳しい世界だ。
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