聴覚のキオク

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彼女にまた会えた喜びに、うっかり手放しでそれを表してしまいそうで自分を抑える。 彼女は俺の存在はやっと思い出したものの、案の定名前さえ覚えていなかった。 きっとそうだろうなと思っていても、それを目の前でまざまざと見せつけられてしまってはさすがにへこむ。 むっとした様子で自分の名前をフルネームで素早く名乗った。 そんな様子をじっとみていた友人の彼女は 「何なに?二人って知り合いなの?」 怪しいと言わんばかりの目つきで問う。 慌てて合コンで会っている事を彼女が説明する。 説明っていうか、言い訳にしか聞こえないケド? そんな彼女をついからかいたくなり、少し意地悪を言った。 オレたちのやり取りを見ていた友人の彼女は、 「なーんだ。じゃあもう紹介しなくてもいいんなら、ここにおいてくね♪よろしくー」 「おーまかせろ」 そう言って立ち去っていった。 これで彼女と二人。 せっかくもう一度会えたんだから今度はチャンスを逃す手はない。ヨナ?
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