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思い出すだけでこんなにも心が震える。
だから声なんで聞いたらヤバイ。
今すぐこの研究を放り出して彼女の元にいってしまう。
だからメール。
彼女から来たメールをロックして俺はポケットにしまった。
またコレでしばらく研究に没頭できる。
彼女に会うために
彼女のもとに帰るために
彼女の事を封印して研究にすべてと注いでいった。
そして夏―――。
研究に力を注いだ結果、早く日本に帰ることができる事になった。
研究結果のまとめは日本でする事にして荷物をまとめると一番早い飛行機のチケットを取った。
その連絡をしたのは友人。
もちろん友人には彼女も一緒に連れてきて欲しいコトを伝える。
いつもオレ達の事を心配し、気にかけてくれた友人たち。
彼らにも少しでも見届けて欲しかった。
たとえその結果が良い結果だろうとダメだろうと。
友人にだけメールをし、携帯の電源を切り飛行機に乗る。
荷物は小さなキャリーバック一つ。
もうすぐ彼女に会える。
…そしてあの声が
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