拝啓、隣に居た君へ。

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けど、そしたらきっと あんなに君を愛せては 居なかったと思う。 君と私の恋愛は 打ち上げ花火のような恋愛だったね。 打ち上げ花火は すぐに儚く散ってしまうけど ほんの一瞬だけ 綺麗で大きな華が咲く。 暗くて何もない夜空に 一瞬 眩しい光が闇夜を鮮やかに彩る。 そのたった一発の打ち上げ花火が あの頃の私の目には 希望の光に映ったんだよ。 ただの平凡な日常が 180℃変わった瞬間。 君が居たから 毎日の些細な日常を 幸せだと思えた。 命の大切さを学び 自分の心の繊細さに触れられた。 君と言う存在が私にもたらした影響は 言葉に出来ないくらい 計り知れないよ。 この先 まだまだ長い人生が二人を待ってる。 これから二人が見ていく景色が お互いに違うと言うだけであって 一生懸命幸せを求めて 歩いてく事に変わりはないでしょう。 平坦な道かもしれない。 時には獣道の中をさ迷い 絶望や悲しみに 戒められるかも知れない。 でも、例え行き止まりでも 遠回りしたとしても 君の求めてる幸せは どこかにきっとあるはずだから 諦めずに前に進んで下さい。 君と私の行き着く場所が違っても そこに行き着くまでの過程に 君と私が出会えた軌跡が 消える事は無いから。 君に出会えて本当に良かった。 楽しい時間を有難う。 またどこかで偶然出会えた時は それまでに出会った お互いの知らない世界を 笑って共有出来たら良いな。 だから、さよならは言わないよ。 また、会う日まで。 元気でね。 では。
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