第1章 浮黒ー1.入部

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標準語でない分、関西弁が一種の武器としてこいつの物言いを強化させているわけだ。 しかしながら、これはあくまで俺の勝手な見解だろ。 一応こいつは幼なじみで幼稚園からずっと一緒だった。 それで昔からきついお言葉を浴びさせられてた。 まあ、こんなやつでも誰とでも仲良く接することができるのはこいつの良いところだ。 榊原は腰に手をあてて言った。 「なんやら卓人は入部せんかってんな。本当につまらん男やな」 なぜ俺の周りにはこう失礼なやつが多い。 「やあ、榊原さん。そうだ、部活のことでまたなかなか興味深いことを聞いたよ」
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