第1章 浮黒ー1.入部

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今の時分はおそらくこうなりたい、こんなことんやりたいだの思う年頃だろうが、俺にはそんなことが無い。 どうしたものかと思っても仕方ないことだから考えない。 こんなのは実は小学生の頃からだ。 今でも覚えている、周りは歌手やアイドルやアナウンサーやら… そんな夢に満ち満ちているのに、俺は将来に関する作文があると、もちろん卒業文集にも『将来は普通のサラリーマンかニートでいいや』と書いていた。 あの時のみんなの目は凄かった。 「ところで卓人は何の部活に入るか考えたの?」 「考えてるわけないだろ。 そもそも中学の時も入ってなかっただろ」 本当にこの男はどんな応答が返ってくるか分かってるくせに。 俺は175に対してこいつは俺の肩くらいの身長でいつも何がこいつをそうさせるのか、良介は目元に笑みを含んでいる。
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