青春不可思議譚-非公認探偵目録-

第１章 浮黒ー1.入部

ところで入部の話から他愛のない話をしていると招かれざる客、いや本当に会いたくないやつが俺と良介の話に水をさしに来た。

俺と良介の横には女子が1人立っていた。

「おーきに卓人、なんやなんやその顔わ。
卒業して以来久しぶりやっちゅうのにさ。」

この関西弁の女子は俺がこの人類と言っても過言ではないであろう最も会いたくない、榊原優(さかきばらゆう)だ。

こいつはどうも俺としては苦手なタイプだ。
何せ関西弁がきつく聞こえる。

これだと関西弁が悪の権化みたいに聞こえるかもしれないが、そういうことを意図していない。

もとから榊原は物言いがきつい。