第壱章 -散らぬ華-

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    だが 悪魔が残した傷は これからも 何処か確実に存在する そして 【コア】が有る限り 思い出させるだろう 女を囲む人間は その傷に怯えたやつだろうか 必死に隠そうとしても やはり その身体は震えていた (憐察するわね…) 女は この状況でも凛としていた 慣れからくるものか 冷静さからくるものか ただ女は 囲む人間を見ていた そして 静かに口を開き 「どうでもいいことに  縛られるな」 聞き慣れない言葉を口にした
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