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だが
この場所には不釣り合いだ
そもそもここは
人がそう来る場所ではないし
ましてや
執事なんて以ての外
例えるなら
中華のフルコース
満漢全席の中に
イギリス料理が置かれると
絶大な違和感を放つだろう
まさにそんな感じだ
そして
女は自身の目を疑った
だらりと伸びた腕の先に
あの刃が
ぎらりと光を反射していた
まさか
(まさか…こいつが……?)
そう思ったとき
相手の口が小さく動いた
「誰ですか?
ココで、何を?」
静かに淡々と
しかしどこか面倒臭そうに
女に問いかけた
女は冷静になるよう
自身に言い聞かせながら
口を開く
「お前こそ、誰?」
すこし間をあけ
"おや?あれあれ?"と
ゆっくり顔を傾けた
そして
「アナタ…
なんか、怒っている?
少し、同様している?」
心理学に長けているのか
女のことを言い当てた
だから
単刀直入に問いかけた
「……その剣は、お前のか?」
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