ぽっかりと空いた

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私の周りで世界が生まれ、生命が生まれ、文化が育った。 そして瞬きをしている間に全ては始まり、全ては終わる。 私はただ見ているだけで、直接関係を持つことはしない。 いや、出来ないのだ。 手を触れれば簡単に壊れてしまう儚いソレ。 私はソレが愛しくて愛しくて。 口付けをして箱にしまいこんだ。 子供は大切なものを何でも隠す。 それと同じだ。 大切だからしまっただけ。
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