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ガーネットの運転する覆面パトカーでサツキは家まで送ってもらうことにした。
だが、サツキの心は晴れない。
男が目の前で殺されたこと、係長の執拗な尋問。
合点のいかないことばかりが、昨夜から続いているのだ。
曇らせた顔のサツキにガーネットが声をかけるがサツキは生返事ばかりを返していた。
ガーネットがこの前ナンパされた男の話を楽しそうにしているときだった。
車の前に突然男が飛び出してきた。
急ブレーキを踏み、ハンドルを切るガーネット。
かろうじて、男をひかずにすんだ。
ドアを開け、男に文句を言ってやろう、とガーネットが勢いよく飛び出した。
男がガーネットにしがみつく。
男の尋常じゃない様子に、車内からサツキも飛び出す。
男は
「たたたた、助けてください!殺される」
といいガーネットから離れようとしない。
制服姿のガーネットに保護を求めたのだ。
「ちょ、ちょっっと待てよ!落ち着けって!」
男を引き離そうとするガーネット。
「何があったの?」
サツキが声をかけるが、男は助けてくれ、と涙声でガーネットにしがみつくばかりだった。
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